肌のバリア機能が損なわれた状態で、外部から異物が侵入したり、細菌が繁殖したりすると、強いかゆみを感じてついつい掻きむしってしまいます。掻きむしるということは、角質層に大きなダメージを与えることになるため、より乾燥して炎症を起こしやすい状態となります。アトピーの人の保湿には、まずこの肌表面をしっかりと保護するタイプのものが必要となります。皮脂膜と同様の機能を果たして肌の表面をコーティングして、水分の蒸発や異物侵入を防いでくれるものとしては、肌の内部まで浸透することのないワセリンがおすすめです。

ワセリンで皮膚に蓋をしたら、その次は減少している水分量を元に戻さなければなりません。皮膚の水分を維持するための保湿剤には、3つのタイプがあります。外気に存在する水分を吸着して保湿するための成分が配合された保湿剤には、グリセリンなどがあります。角質層や肌表面で水分を抱え込んで保湿してくれるものには、1gで6ℓもの保水力があるヒアルロン酸やコラーゲンなどが有名です。角質層の細胞間脂質の層の隙間に水分を挟み込んで保湿するものには、セラミドがあります。

また、肌の浸透力を高めるアトピーケア化粧品などもありますので、いつもの化粧水と乳液などの保湿ケアの前に使用してあげることで、より保湿効果が高まり、維持できるようになるでしょう。現在、病院の治療を受けていて外用薬を使用している場合は、医師に相談のうえ、薬を塗った上から保湿するといいでしょう。

 

アトピーに乾燥は大敵と言われています。健康な肌には、一番外側の皮脂膜、その下の角質層と二段重ねで肌のバリア機能を発揮しており、肌に必要な水分を抱え込んで蒸発しないようにして乾燥肌になることから守ってくれています。しかし、アトピーになるとバリア機能が働かないため、常に肌から水分が奪われる状態となり、乾燥しやすくなります。肌の潤いを保つためには、皮脂や角質細胞間脂質、天然保湿因子が必要であると言われていますが、アトピーにかかるとこれらの物質が不足した状態になります。乾燥することによってアトピーの症状が悪化するという悪循環を断ち切るためには、潤いを与えるために、肌の外から不足した物質を補うスキンケアが必要となります。

アトピーになると、角質層にトラブルを生じ、水分を保持する力が弱くなります。細胞間脂質の主成分であるセラミドが減少していることが多く、乾燥しやすいとともに異物の侵入や刺激に弱い皮膚の状態になっていると考えられます。皮膚を保湿することは症状の緩和や予防のために必要不可欠なこととなります。保湿には、肌の表面を保護して異物の侵入、水分の蒸発を防ぐもの、肌の水分を抱え込んで維持するものの2種類があります。

アトピーの症状が出ている人は、皮膚が本来持っている肌のバリア機能が失われている状態にあります。夏の強烈な日差しは別として、日常的に浴びる紫外線からも肌のバリア機能が守ってくれていますが、アトピー性皮膚炎にかかるとそれができません。紫外線は一年を通して降り注いでいますが、特に冬の乾燥で肌が弱っているところに急激に紫外線量が増える春も要注意です。紫外線を浴びると健康な人でも肌に炎症を起こすことがありますが、アトピーの方は、短時間、少量でも炎症を起こし、症状を悪化させることがあります。外出時には、日焼け止めクリームなどを厚めに塗り、帽子や長袖シャツなどで肌を露出しないようにすることが大切です。また、気温の高い時期には、外出から帰った後に、汗や汚れをそのまま放置しないようにするとともに、シャワーや入浴後のスキンケアが欠かせません

アトピーは肌の見た目の症状よりも、かゆみが我慢できないものです。体が温まることで起こることが多く、就寝時に強い痒みが出ることがあります。入浴の際には、ぬるめのお湯に短時間つかるようにし、かゆみが出た場合には、保冷剤などで冷やすなどのケアをすると症状が和らぐでしょう。かゆみがあっても掻きむしらないことが悪化させないために重要なこととなりますが、就寝時には無意識で掻いてしまうことがあります。特に、小さなお子さんは我慢することができないので、日頃から爪を短く切って、ばい菌が皮膚で増殖しないように注意してあげると良いでしょう。

耐えがたい強い痒みや湿疹、かぶれなどが主な症状となるアトピーは、乳幼児の時期に発症することの多いアレルギー疾患です。もともと鼻炎や結膜炎など、アレルギー疾患にかかりやすい体質が遺伝して発症することもありますが、近年では、先天性のものよりも環境要因による後天性の疾患として注目されています。家の中は、きれいに片付いているようでも、目に見えないカビやダニ、剥がれ落ちたフケや皮膚の角質などのハウスダストがいっぱいです。また、以前にはそれほどみられなかった食物アレルギーで幼い頃から大変な思いをするお子さんもいらっしゃいます。乳幼児期は、消化器の機能が未成熟であるため、アレルゲンとなる卵や牛乳、乳製品や大豆、米や麦などあらゆるものに大人よりも反応しやすいと言われています。

アトピーは、細菌や紫外線、ダニなどの、外部からの皮膚への侵入を拒んでいる皮膚のバリア機能が損なわれている状態であるため、あらゆる物質が刺激を与えて症状を悪化させることがあります。体や衣服を清潔にするための石鹸や洗剤、肌の状態を整えるために使用する化粧水のほか、汗や汚れなども刺激物となります。体や身の回りを清潔にすることを第一に考えながら、乾燥が大敵となる肌のスキンケアを正しく行うことが大切です。年齢を経るにしたがって症状が軽くなる場合と重症化する場合があります。病院での治療は、症状をコントロールしながら、日常生活に差し支えない状態をキープすることにあるので、家庭でも日頃のスキンケアをしっかりと行う必要があります。